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校長日誌

【校長室より】第1学期終業式

1学期終業式「校長講話」

 第1学期が、今日で終わります。私には「あっという間」でした。校長室を片付け、君たちの後輩を桶西に送ってもらえるように、たくさんの中学校長さんにお願いして回りました。
 6月には、1年生を中心に、出身中学校に訪問してもらい、「私たちみたいな生徒を桶西にください」と宣伝してもらいました。協力してくれて、ありがとう。
 さらに、實川先生に無理を言って、今年度の学校案内の校正に、次々に要望を出しました。でも、私はまだ満足していません。皆さんにもいろいろ聞いて作りたかった。来年度版、よろしくお願いします。
 先生方にも、中学校に訪問してもらいました。玄関で、軽くあしらわれることもある中、粘り強く、気持ちを込めて、学校の宣伝をしてもらいました。感謝しています。

 それから…、草刈りもしました。20年前、年間100試合を超えるソフトボール部の監督として、「どっちがメイングランドかわからない」と言われた時代を知っている私には、雑草に浸食されている今のサブグランドの様子は、屈辱でしかありません。生徒と一緒に泥まみれ、汗まみれになった場所です。何とかしたいという一心で、毎日時間を作って、草を刈りました。きれいになったらラグビー部の生徒が練習をしてくれました。「おじさんがきれいにしてくれました」おじさんではありません。業務さんと、校長先生が頑張りました。

 そして…。20年前に、一緒に過ごした卒業生が次から次にやってきました。「先生、俺たちの母校を頼むぜ」「何でも言ってくれ、絶対協力するから…」生徒指導担当で、学年の整容指導すべてを担って、一番厳しい存在であった私に…です。今年の文化祭で同窓会総会を開きます。同窓会からも皆さんの頑張りへのバックアップをしてもらうお願いをする予定です。

 私にこれだけの思い出があるのですから、皆さんにも色々あったと思います。生徒総会の時に、皆さんにお願いをしました。「ハートフル桶西」を体現してください。今、ここに290名すべての生徒が参加できていません。せっかく桶西を選んでくれて入学したのに、残念でなりません。もちろん、中学校時代は登校できなかったけど、本人の努力と、桶西で、よい人間関係が作れて、学校に来られるようになった仲間もいます。本当に良かった。誰しも友達が欲しい。自分の気持ちを分かってくれる親友が欲しい。そう思わない人は絶対に居ない。気持ちをうまく伝えることができなくて、悩んでいる人でさえも、現状を何とかしたいと考えているはずです。それを、理解してあげるべきです。

 私は、毎日ラジオを聴きながら通勤しています。こんな話がありました。通勤途中、小学校のそばを通りました。横断歩道で止まってあげました。大きなランドセルを揺らしながら、横断後、全員が止まってくれた車の運転手に対して、深々と頭を下げてお礼をしてくれました。止まってあげてよかった。本当にうれしかった。幼い子の素直な行動は、大人の心を洗い流してくれる。しかし、SNSで、こんな反論がありました。横断歩道で止まるのは道路交通法で定められたことであり、子ども達が頭を下げてお礼をする学校の指導は間違っているとのことでした。この議論、皆さんはどう思いますか?
 私は、学校の指導は正しいと思います。最近、ショッピングモールに買い物に行って、横断歩道で止まりました。小走りで、軽い会釈をして横断する人、止まるのは当然だろ、たらたらと、止まってくれた人の気持ちを踏みにじるように横断する人がいます。どちらが、正しいのでしょうか…。

優しさは優しさにつながります。同じように憎しみは憎しみを、苛立ちは苛立ちにつながります。「ハートフル」を掲げる桶西は、優しさ、思いやりに溢れる学校であって欲しい。心から切実に思います。この年齢になると、自分が後悔している過去の出来事が、折に触れてフラッシュバックします。「こうしておけばよかった」「ああしておけばこんな思いはしなかった」皆さんには、そんな思いをする人生をこれから送って欲しくない。
 私が校長を務める桶西において、一人の生徒も失いたくありません。皆さんにお願いします。若い君たちの時代は誰しも未完成です。私自身もそうであった。助け合いましょう。
 9月2日、すべての生徒が2学期の始業式に参加できることを期待します。事故なく元気で、夏休みを過ごしてください。

校長 長谷川彰則

【校長室より】努力を続けて、学校外にも仲間を作れた素晴らしい体験

 野球部の3回戦は、7月18日(木)熊谷公園球場で、鷲宮高校と対戦しました。
 課業日でしたから、授業が終わってから駆けつけました。4回までは相手の攻撃を必死に耐えて凌いでいましたが、5回につかまってしまいました。
 しかし、試合後の生徒の表情は晴れ晴れとしていました。小川高校、上尾橘高校の生徒ともすっかり意気投合し、仲間として最後の記念写真を撮る姿を見て、こみ上げるものがありました。ねぎらいの言葉をかけた時に、目頭が熱くなってしまいました。
 最後に、いつも応援に駆け付けてくれていた小川高校の保護者にご挨拶をして会場を去りました。
 

 

【校長室より】野球部、感動のサヨナラ勝ち!

【試合結果】
大宮武蔵野高校 002000000  2
桶西・小川・上橘|000020001×  3×


【出典】埼玉新聞webニュース2024/7/15

 少ない人数ながら、頑張って続けると、このような素晴らしい思い出を作れるものなのですね。
7月14日(日)、本校野球部は、小川、上尾橘高校との3校連合で、川口市営球場にて、大宮武蔵野高校との2回戦に挑みました。霧雨が降る中、わざわざ駆けつけてくれた教職員、生徒たちとともに精一杯応援しました。
 本校生徒で先発出場したのは以下の3名

1番 左翼手 石野 星矢(大石中学校)
5番 遊撃手 大塩 征司(桶川中学校)
8番 右翼手 高田 和希(桶川東中学校)

 序盤の3回、守備陣のミスから2失点、我慢の展開が続きましたが、5回に2点をとって同点に追いつきました。本校生徒はチーム9本のヒットのうち、4本を叩き出し、チームの逆転を待ちます。

 9回最終回、1死後に石野がヒットで出塁すると、小川高校キャプテンのヒットでホームに生還、なんとサヨナラ勝ちの快挙(夏の大会での連合チームの勝利は史上初)を成し遂げました。本大会で連合チームの勝利は初めて、感動の瞬間に立ち会え、最高でした。
 

【校長室より】弘済会研究助成6+4=10万円いただきました

7月12日(金)、公益財団法人 日本教育公務員弘済会埼玉支部の担当、大竹秀明参事様より、令和6年度 教育研究助成事業の選考結果が届けれれました。今年度は頑張って、2つの助成申請にチャレンジしました。

①学校課題研究助成事業(4万円)
 研究題目「ハートフル桶西」の再生
②環境教育支援助成事業(6万円)
 研究題目「ハートフル桶西水族館を拠点とした荒川太郎右衛門地区における外来生物問題と環境保全の発信啓発」

 2つの研究助成で10万円をいただきました。感謝です。せっかくいただいた助成金ですから、今後しっかり調査研究を進め、有益に活用いたします。ありがとうございました。

 

 

 

 

【校長室より】心が温かくなるお礼の電話

 7月8日(月)の朝、おそらく近所に住む男性からお電話をいただきました。
お礼の電話でした。男性の小学6年生の娘さんが、7月5日(金)曜日、公園で遊んで帰ろうとしたら、家の鍵がなくて探していたそうです。その様子を見て、本校1年生5人くらいが一緒に探してくれたため、お礼の連絡でした。
 一生懸命、探してくれた本校生徒に心から感謝し、「ありがとう」と伝えたかったのでしょう。まさしく「ハートフル桶西生」です。素晴らしい行動に、校長として誇らしく感じました。よくやった!
【追記】後日、下記の生徒の行いであることが判明しました。仲良し4人組だそうです。
 竹田蒼空(吉見中出身)
 星野未羽(北本東中出身)
 関口明紗(上尾上平中出身)
 萩原優希(桶川加納中出身)

【校長室より】卒業への強い思い

(親御さんの許可を得て、本日は投稿しています)
 今日は、本校に在籍していた杉山栞凪さんの「命日」です。心臓に重い病を持ちながら、「卒業」に向けて、懸命に、学校に通ってくれていました。本当に、残念で、残念でなりません。
 先日、本校の教員数名が代表して、弔問に伺わせていただきました。一年たっても、親御さんの悲しみは計り知れないものと拝察いたします。
 机を並べて、学んだ同級生たちは、それぞれが選択した道へと巣立ちました。きっと、栞凪さんの「思い」を引き継いで、立派に成長してくれていると思います。
 

【校長室より】感謝、大会議室のリニューアル

 先生方の投稿に甘え、校長の発信がない状態に反省しています。
 先日、評議員会が開催された大会議室は、見違えるほどきれいな場所になりました。⇒こちら
大会議室のリニューアルは石黒教務主任と宮崎実習助手さんです。時間を作っては整頓、清掃を繰り返しました。エアコンのある場所ですから、学年単位でも活動にも利用できます。感謝でしかありません。

 現在は4クラス規模ですが、昔は学年8クラスの時代がありました。教職員数も倍近くおり、隅々まで管理が行き届いていました。教育環境の改善は、校長の責任の一つです。時折、時間を作っては除草作業を行いますが、自然豊かな桶西の環境は…。雑草に負けそうです(笑)

 先日、私の前任校、秩父農工科学の先生に壊れていた芝刈り機を直してもらいました。(野球部のピッチングマシンもです)業務さんも、暑い中、懸命に作業をしてくれます。機械の力を借りて…。頑張ります。

 

【信念】校長たる「器」とは…

 この2か月間、桶川・北本・上尾市の中学校長を訪問して、本校へのご支援を要請して来ました。新米の校長にできることは限られていますが、熱意だけは誰にも負けないという自信があります。

 本校には、生徒の育成に懸命に努力する教職員が数多くいます。まだ若く、うまく行かないことも多々ある中、必死に毎日を過ごしています。私の誇りです。その姿を中学校に正しく伝え、本校が3年間、生徒を預けるに相応しい環境であることを理解してもらうことは、校長の「責務」であると考えます。訪問した中学校の校長先生からも、激励をいただきました。頑張らなければなりません。

 昨日、お世話になった先輩校長から、お祝いのお言葉と書籍をいただきました。私がまだ総合教育センターの指導主事をしていた頃からのお付き合いで、その人柄や信念だけでなく、高いプレゼン能力や研究心は、私の目指すところです。校長という職名にふさわしい働きができるよう、更なる研鑽に努めます。

【頑張れ】明日から中間考査

 明日、5月27日(月)から1学期の中間考査が始まります。今頃、必死で、勉強してくれていることと思います。
 私も勉強は得意ではありませんでした。特に数学と英語は大嫌いでした(笑)でも…「やらなければならないもの」なので、自分なりに取り組んでいました。
 5月24日(金)の放課後、部活動顧問や学年の先生方が教えてくれるので、放課後に、残って勉強している生徒が随分と居ました。「家に帰ると頑張れないから…」「皆んなとならできるから…」それでいいんです。成果が出るといいですね。努力は必ず報われます!
 テスト週間は、部活動も小休止します。校長としては、先生方には、少しでも、休んでもらいたいと思います。しかし本校の教員は、子どもたちのため、結局、残ってくれています。心のある、熱心な先生方は、本当に、私の「誇り」です。(感謝)

 

 

【生徒総会】ハートフル桶西

5月16日(木)、6時間目に生徒総会がありました。まだ校長として在校生全体の前で話をしたことがなかったので、生徒会の諸君に時間をいただきました。現在、桶川西高校がお預かりするすべての生徒に対する「私の思い」です。

【生徒総会における校長講話】
 今日は、生徒総会に先立ち、少し時間をもらって、校長からお話をさせてもらいます。この話をするために、昨日、ちっとも眠れませんでした。先程、ようやく話す内容が完成しました。ですので、しっかりと、皆さんの心で、聞いて欲しいと思います。

 平成12(2000)年、今から23年前になりますが、この体育館に来る渡り廊下に掲げられる「ハートフル桶西」という言葉が、生徒会、つまり生徒からの発議で決議され、誕生しました。「ハートフル」、和製英語で辞書には載っていません。ハートがフルの状態、つまり、心が満ち溢れているということです。心が幸せな気持ちで満ち溢れているということです。

 この実現は本当に難しい。なぜなら、ハートがフルの状態になるのは、自分だけでは駄目だからです。一緒に生活するクラスの友達、部活動で一緒に汗を流す仲間もハートフルにならなければなりません。

 私はこう見えても、幼い頃から友達を作るのが下手でした。小学生の時、学級委員を誰もやろうとしないので、「よし、それなら俺が」と立候補したら、なぜか、私に続いて立候補した友達がいました。私は落選、彼が学級委員になりました。当時は悔しくて泣きたくなりましたが、今では別の理由があると考えています。きっと、私のリーダーになりたいという「欲」が、私の周りにいる人たちに伝わっていたのでしょう。

 人間には当然「こうしたい」「ああしたい」という欲、欲望があります。希望、思い、といってもいいかもしれません。これは誰にでもあります。絶対にあります。しかし全員の欲望、希望をすべて叶えようとしたら、ぶつかります。対立が生まれます。ケンカになります。だから…。自分の欲望、希望をちょっとだけ我慢して、相手の欲望、希望も認めてあげるのです。片方だけが我慢してはその後の関係は続きません。友達なんかにはなれません。双方が少しずつ譲り合って、関係を築いていきます。

 その時に大切なことがあります。譲ってあげた自分を、自分で、褒めてあげることです。「俺って結構優しいじゃん」「私って結構いいとこあるじゃん」そう思えた人間の方が、実はレベルが高いのです。「あいつなんだよ」と他者を批判したり、SNSなどに投稿して誹謗中傷したりすれば、人間関係は必ず、絶対に悪くなる。負のスパイラルに入っていきます。

 世界を見てください。今、この瞬間にも人が亡くなっています。戦争で、本当に罪のない命が失われています。これから、きっと、幸せな人生を送れるはずの幼い命が、突如として奪われる、そんなことは、あってはならないはずです。

 皆さん一人ひとりをこれまで生み、育ててきたお父さん、お母さんは、皆さんの人生がこれから幸せであることを願って、祈って、毎日、一生懸命働いています。一人でも多くの友達を作って、幸せな人生になることを期待して、桶西を選んで送ってくれました。

 私はその気持ちがわかります。私にも5人の子どもがいます。私の言うこと聞かなくて「おまえ、ふざけんな」と思うこともありますが、大切な我が子です。皆さんと、毎日、過ごす学校のお父さん、お母さんである教職員も同じ気持ちでいます。

 先生方は、皆さんが社会で生き抜ける力を身に付けさせることを使命と考え、「駄目なことは駄目」と厳しく伝えます。特に、学年団を率いる学年主任は、その嫌な役を、率先して引き受けてくれた頼りになる私の右腕です。人に駄目だと怒ることはエネルギーが必要です。指導される皆さんも気持ちがいいはずはないと思いますが、嫌な役を担って、指導する側も気持ちがいいはずはないのです。「なんでわかってくれないのか」「今のお前たちのやり方では社会ではじき出されるだけだ」伝わらない思いはとても苦しいものです。皆さん、先生方の心もハートフルにしてください。先生方が笑っていられる学校は、絶対に「ハートフル」です。

 最後にまとめます。
 まず、在籍する290名、すべての生徒の心がハートフルであるよう努めてください。今、学校に来られなくなっている仲間も含めて、すべてです。人間は弱いものです。友達が欲しい。自分の居場所が欲しい。そう思っていない人は絶対に居ません。

 ありったけの勇気を振り絞って、学校に登校して、「おはよう」と声をかけてくれる人が一人もいないなんて、悲しすぎます。話題がなければ、「今日はいい天気だね」でもいいんです。「昨日ネットを見ていたら面白い動画があってさ」でもいいんです。

 「悩み苦しむ仲間」を助け、その話に耳を傾け、前を向けるように寄り添い、この学校が「ハートフル」を掲げるにふさわしい学校になるよう、すべての生徒が、校長の思いに応えてくれることを期待します。大丈夫、働き方改革が進む現代において、時間を顧みず頑張ってくれる先生方がついています。いつでも相談してみてください。

 皆さん、頼みましたよ。以上で、校長の話を終わります。

 

県立桶川西高等学校
 校長 長谷川 彰則